4K奮闘記

 東芝の65インチ4Kテレビ、65Z8Xを買ったのは2013年9月、当時は4Kの映像は全く無く、 2Kの映像を4Kにアップコンバートして映すだけでした。フルHDのテレビが古くなって、 画質的にも不満になってきたので、買い換えたいと思っていたところに、4Kテレビの発売。 もともと規格の予定になかった4Kテレビですが、8Kテレビが直ぐ後に控えています。 8Kテレビは買うとしても十分安くなってから買いたいと思っているので、買う決断をしました。
 その4Kテレビですが、画素数が4Kという以外は、全く4Kに対応していません。 ハリウッドの大手映画会が、「4K映像をデジタル伝送する際には、 著作権保護機能としてHDCP 2.2の採用を必須とする」要求を発表し、 しかも、ソフトウェアでは対処できないため、基板交換が必要でした。 幸い無償で基板交換をしてもらいましたが、問題はそれだけではありませんでした。
 Youtubeには4Kデータが数多くアップロードされています。 4Kテレビでその映像を見ることは出来ますが、見ることが出来るのは2Kのデータのみなのです。 調べてみると、ソニー・シャープ・東芝はできないようです。 パナソニックは4Kが表示できるものがあるようです。
 では、パソコンでダウンロードした4Kデータは再生できるかというと、これも出来ない。 再生できるデータは2Kまで。何のための4Kテレビか。ショックでした。
 ここで、Youtubeから4Kのデータをダウンロードするために必要なツールがあります。 一般的にはCraving Explorerでダウンロードすれば最高画質でダウンロードできそうですが、 4Kデータはダウンロードできないのです。 VideoProcというのを使います。
 これを書いている現在、発売されているチューナーはシャープとソニーのみ。 東芝は4Kチューナー内蔵のテレビを発売しましたが、それでも現在4K放送は、 チャンネル4K 502chの試験放送、まだソースの少ないPPVのスカパー!4K映画 595ch、 契約者は無料のスカパー!4K総合 595chの放送のみ。番組らしいものは少ないです。
 BSのアンテナしか付けてない人は別途スカパープレミアムのアンテナが必要です。 BSとCS兼用のアンテナもあります。我が家はこれです。
 4Kテレビが結構売れているという話を聞きますが、 本当の4K画質で見ている人は殆どいないと思われます。
 私はスカパープレミアムの契約をしているので、アンテナは既に設置しています。 が、スカパープレミアムのアンテナからの信号は方式の性質上、分配することができません。 スターデジオとプレミアムの2台をつないでいましたが、4K受信のため、 内容の同じプレミアムの契約をを110度CSに変更してアンテナを繋げられる状況にしていました。
 先日、ソニーのスカパーチューナーの売り出しがあって、ソニーのFMP-X7を買いました。 これで、やっと本物の4K映像が見られる、と期待して家で接続。しかし、映らない。 ソニーのFMP-X7の初期不良なのか、東芝の65Z8Xの交換した基板の不良なのか。 両方に電話をして聞きました。東芝の65Z8XのHDCP 2.2対応は入力4だけですが、 ここに、4K以外のHDMIを繋いでも何も表示されないので、恐らく65Z8X側の問題だろう、 ということで、待つこと1週間。新しい基板がやってきました。
 基板を変え、いよいよFMP-X7を接続。「映った。」4Kテレビを買って1年半。 ようやく本当の4Kの映像を見ることが出来ました。感激でした。 結局基板を2回換えた訳ですが、ソニーとシャープのチューナーの接続試験はしたそうです。 聞くところによると、ソニーのチューナーも、初期ロットは問題なかったようですが、 同じチューナーも同じ工場で作られるわけではなく、違う工場で作られたロットが 合わないということでした。東芝の基盤も、リセットがかかれば、他のHDMIを接続した時には 映るはずだったのですが、ロックがかかって解除できなくなっていたと話していました。 それだけなら、ソフトウエアの書き換えだけでも出来るらしいのですが、 万一再びロックがかかるようなことがあっては、また修理することになるので基盤を換えておく、 ということでした。HDMI2.0だけならともかく、HDCP 2.2は曲者です。 東芝のサービスの人と、4KテレビがYoutubeの4Kのデータを認識しないのは問題だ、 という話をしたら、「FMP-X7はUSB端子があるので、これに繋いでみたら」というので、 早速試してみました。するとしっかり認識するではありませんか。 高圧縮のYoutubeのデータも4Kのデータは意外と高画質で、その日、2回目の感激。
 番組を録画するためには、FMP-X7に外付けのUSBのHDDが必要なので 後ろのUSB端子に3テラのHDDを接続しました。この状態で、番組予約もできるようになりました。 前のUSB端子に接続したYoutubeのデータは、一度HDDにコピーされて一覧されるようになりました。

 ここからは、4Kビデオカメラについてになります。
 翌日、JVCのGY-HM200のデモ機が届きました。約30万円と、業務用にしては意外に低価格。 業務用として私が必要な機能は全てあったので、直ぐに注文しました。
 届いた日にテスト撮影に出かけました。とりあえず、フルオートで撮影。 曇りだったとはいえ、常に青っぽい。そこで、2日目、ホワイトバランス以外は全てオートで撮影。 ホワイトバランスも、本当はグレースケールが理想ですが、コピー用紙でホワイトバランスをとり、 ほぼ満足のいく映像が撮れました。オートでもホワイトバランスの設定を動かせるようですが、 ホワイトバランスをきちんととった方が無難。
 4Kで撮影されたデータはテレビはもちろん、FMP-X7でも再生できませんでした。 EDIUSで簡単に編集し、Youtubeと同じmp4でデータ出力し、FMP-X7へ転送。 ばっちり高画質4Kの映像を見ることができました。
 1週間経たないうちに、注文したGY-HM200が到着。今度は自分のビデオカメラとして撮影。 Youtubeにアップされた映像と比べ、色彩が淡いな、と思い、カラーレベルをややアップ。 津和野太皷谷稲成神社へ撮影テスト。曇っていたにもかかわらず、素晴らしい色合いと解像度。 GY-HM200 テスト映像01がその映像です。観光客が大きく入っているので限定公開しました。
 休みの日が良い天気に恵まれたため、柳井のやまぐちフラワーランドに行きました。 白いポピーを意図的に花でホワイトバランスをとってみましたが、やりすぎでした。 花は真っ白ですが、周りが青っぽくなってしまいました。 アップロードしてからしばらくして書き込みが2件ありましたが、どちらも英語でした。 最初の書き込みは質問でしたが、意味は「どういう設定か」ということだと分かりましたので返信しました。 さすが、グローバルなYouTubeですね。私も国際的になってきました。
 室外ばかりでしたので、室内で派手な場所はないだろうかと考えたところ、ガラスの里を思いつき、 撮影を開始しました。ゴールデンウィーク真っ只中のため、大勢の人がいて、 三脚を使っての撮影がやりにくかったことは言うまでもありません。 また、アップロードをしないのであれば、どういう撮影をしても構わないでしょうが、 人の顔が映らないように気をつけました。色見本などがあって、 いかにもデモ映像という感じのものができました。
 カメラテストはこれで終了です。


4K奮闘記その後 2019

 最新版のCraving ExplorerはYoutubeから4Kのデータをダウンロードに対応しておりました。 VideoProcの方が4分間という時間制限が付いて、 しかもダウンロードできないデータも多いため、使い物にならなくなりました。 有料バージョンでは制限はありません。
 2019年4月末にSONY PXW-Z190 を買いました。「山口市浄福寺のツツジ」「大平山のツツジ」 はフルオートで撮影してみました。やはり業務用といえども最低でもホワイトバランスはマニュアルで撮影する必要があります。 ホワイトバランスをきちんと合わせることで別物という映像になります。


2020年 4Kのダウンロード

 最近のYouTubeの4Kデータはwebmという拡張子の付いたデータで、 再生できるツールが見当たりませんし、このままではパソコン等で使用できません。 が、VideoProcは4Kデータをダウンロードした後、同じツールでwebmファイルをmp4に変換することができます。 変換しながらダウンロードできれば良いのですが、二度手間ながらこの方法で4Kのmp4フィアルを 作ってます。これをブルーレイに書き込みしてレコーダーで再生して65インチの4Kテレビで見ています。
 4Kデータをパソコンで書き込む企画が決まらなかったのか、4Kのmp4ファイルが直接再生できるようになりました。 パナソニックのレコーダーを使ってますが、BD-Rでは4Kファイルを再生できるのに、 BD-REでは再生できないのです。試しに再生してみたいと思っても、 一度しか使えないBD-Rを使わないといけないのです。どうも4K関連は中途半端な商品が多いので困ったものです。


2020年の奮闘
パソコンで書き込みしたディスクが再生できない

 4Kとは関係ないのですが、BDディスクの書き込みと再生について分かったことを書きます。
 BDディスクにはBDMVとCERTIFICATEというフォルダがあります。 著作権のかかってないディスクの場合、DVDではVIDEO_TSというフォルダをそのままパソコンのB's Recorderなどで 書き込みすれば再生できました。ブルーレイでも同様だと思ってました。ところがそうではなかったのです。 演奏会を撮影したブルーレイが再生できないという人が数人出て、 今までそんなことがなかったので再生できたメーカーと再生できなかったメーカーを調べました。
 結論から言うと、パナソニックと東芝のプレーヤーではファイルをそのまま書き込んだディスクは再生できましたが、 ソニーと三菱は出来ません。今まで、たまたま、ソニー、三菱のプレーヤーを持っている人が少な過ぎたということです。 もっと再生出来ない人が多かったら原因を追及したのでしょうが、故障かなぁ?、で済ませてました。
 で、どうすればどこのメーカーでも再生できるディスクができるか。 再生できないBDMVとCERTIFICATEというフォルダのデータであっても、DVDFab等のツールを使って、 ISOで読み出して、B's Recorderで「ISO書き込み」すれば再生できるディスクが出来上がります。 今後はBDMVとCERTIFICATEのファイルを保存するのではなく、ISOファイルで保存することにします。 それから、今後は再生できないディスクの少ないパナソニックのレコーダーを買うことにします。 ソニーは絶対に買いません。



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